大切な人の悲しみに触れた時
そっと包み込めばよかった。
辛かったね…って
言えればよかった。
近しいあなただから
余計に何も言えなくて
普通にしてたけど
本当は違うと思ってた。
誰にでもある
深く抉られた傷
埋めようもない
辛い思い出
普段は見せない
けれど 心の片隅にちらつく
言いようのないシミのような…
あなたの心からは
消し去られることのない
記憶。
ふっとした歌で滲み出た記憶。
なのに 私に出来たのはおやすみ前に
頭ポンポン ファイト！なんて…
…妻失格です…。
言いたかったのは
そんな言葉じゃなくて
ううん、
言葉では
何も伝えられなかっただろう。
あなたの涙に
私も泣きそうだったけど
堪えなければよかった。
その時一緒に泣いたらよかった。
きっとその方が伝わったよね。
不甲斐ない
妻失格！
不甲斐ない。
変に明るく振る舞っていた私。
不甲斐ない。
